片頭痛と緊張性頭痛の違い② それぞれの処置方法

・緊張性頭痛への処置方法

緊張性頭痛に関しては、血流を良くすることで症状が改善するので、そのためのアプローチを行います。血流が悪くなっているのは、筋肉が固まってしまっているからです。体を動かしたり、温めたりして凝り固まった筋肉をほぐすのが有効です。施術する際も筋肉を柔らかくするアプローチをします。マッサージなどはそうした効果が期待できるので、緊張性頭痛の場合は積極的に取り組めば良いと思います。

・片頭痛への処置方法

一方の片頭痛ですが、こちらは血流が良くなると症状が悪化するのでこの点に気をつけて処置をします。手軽にできて効果が高いのは痛みのある箇所を冷やすことです。冷やすと血管が収縮して血流が抑えられるので、痛みを抑制する効果があります。施術する際は色々注意が必要です。基本的にマッサージなどは筋肉を柔らかくして血流を良くしてしまうので、片頭痛の場合は気をつけないといけません。

施術の際に気をつけるポイントは二つあります。

まずは頭に集中して血を流さないようにすることです。首や肩を緩めると頭にいく血流が良くなります。そうなると片頭痛の場合は頭痛が悪化してしまうので、体の他の部位にしっかりと血を流すようにする必要があります。具体的には手先や足先なども含めて、血が通いにくいところをしっかりと緩めて頭にだけ血流が集中しないようにすることです。頭に集中して血が流れるていることが片頭痛を引き起こす一つの要因として考えられるので、そうならないように全身の血流を促すことを意識してアプローチすることが大事です。頭や首回りでなく、手足へのアプローチで施術を終わらせる逃した良いと思います。

もう一つは筋肉を柔らかくするアプローチではなく、痛みを抑制できるポイントに刺激を入れるためにピンポイントの持続圧を加えることです。いわゆるツボのようなものです。詳しいメカニズムの説明は省きますが、片頭痛の痛みを感知する脳の一部と首の上の一部分が密接につながっていて、片頭痛が出るとこの部分に緊張が現れ硬くなります。逆にこの部位の緊張を緩めると、片頭痛を緩和する効果があります。自分でもできるのでやってみてください。具体的には後頭部から指二本分くらい下に位置する首の骨の両脇にある筋肉の一部分です。実際に場所を探してみましょう。後頭部と首のつなぎ目に指を二本寝かせて両方の指先の間は1cmくらい離した状態で当ててみてください。上の指が後頭部の骨に少し触れるくらいで。この時下の指が触れてるあたりが硬くなります。ここを指圧のように持続的な圧を加えて緩めると、脳に刺激が入り片頭痛の痛みを和らげることができます。これら二つのポイントを意識しながらアプローチしてみてください。

ただし頭痛の中には最初は激しく痛まなくても命に関わるものもあります。改善しない、もしくは徐々に悪化してくる場合は一度医療機関を受診するようにしてください。

片頭痛と緊張性頭痛の違い① 発症のメカニズム

今回は頭痛に関するお話しをしたいと思います。一言に頭痛と言っても色々な種類があります。
細かく分けると367種類にも分かれるそうですが、この中から代表的な片頭痛と緊張性頭痛という二つについてお話しをしたいと思います。

診療してますとよく「片頭痛です」という患者さんがいらっしゃいます。でも診てみると片頭痛ではない、というパターンがよくあります。

頭が痛いと「片頭痛かな?」と思う方が多いですが、必ずしもそうではありません。片頭痛という言葉は有名なんですが、何をもって片頭痛と言うのか正確に理解されていない印象があります。特に頭の片側が痛い場合に片頭痛だと思われがちなんですが、そういう訳ではありません。まず片頭痛とはどういう症状なのか?というところから確認していきましょう。

【片頭痛とは】
片頭痛の典型的な症状は、ズキンズキンと脈打つ痛みが数時間から数日間続くということです。
それも毎日ではなく、週に数回、もしくは月に数回といった頻度で起こります。痛みがない時は全く何ともありません。
で、痛みのでる箇所は様々で、片側が痛む場合もあるし、両側が痛む場合もあります。

それと頭痛が出てる期間は基本的に動くと痛みが増強することも特徴です。歩いたりとか何気ない日常動作をするのでさえ痛みがひどくなることが多いです。あとは入浴。入浴したら痛みがきつくなります。

その他にも人によっては吐き気、嘔吐、光や音に過敏になるなど症状の出方はそれぞれです。

これらが片頭痛の症状です。これらの発症するメカニズムは分かっていない要素も多いようですが、はっきりしているのは頭の血流が良くなると症状がきつくなるということです。なので運動したり、お風呂に入ったりといった血流が良くなるようなことをすると頭痛がきつくなるのが片頭痛の大きな特徴です。

【緊張性頭痛とは】
一方で良くある頭痛のもう一つ、緊張性頭痛と言われるタイプの頭痛はまた違った症状の出方をします。
もちろん頭が痛いということは同じなのですが、その原因が全く違います。

緊張性頭痛の場合は毎日のように頭の重さや圧迫感が続きます。同時に片や首が凝るのが大きな特徴です。
凝りがきつくなると頭痛もきつくなります。で、片頭痛とは逆に運動したり入浴したりで血流が良くなると頭痛も改善します。これが緊張性頭痛の特徴です。

整理すると片頭痛は不定期に痛んで、運動や入浴で血流が良くなると症状がきつくなります。
一方の緊張性頭痛は慢性的に頭の圧迫感があって、肩や首のコリがきつくなるのに比例して痛みもきつくなります。
運動や入浴で血流を良くすることで症状が和らぎます。

血流が良くなると悪化するのが片頭痛で、血流が良くなると改善するのが緊張性頭痛です。
この二つは真逆とも言えるものですので、処置する際もこの点を考慮しないといけません。
実際にはこれら二つの混合型もあって明確に区別するのはややこしい場合もあるのですが、まずはこの基本的な発症メカニズムを理解してください。

距腿関節の背屈制限

今回は”距腿関節の背屈制限”について取り上げて解説します。要するに”足首を反らしにくい理由”ですね。特にバレエなどに関わっていらっしゃる方は日常的なテーマだと思います。

足関節で背屈制限が生じる理由は大きく分けて4つあります。
1.脛腓関節の可動性低下
2.距骨の後方滑走障害
3.底屈筋の短縮
4.屈筋支帯の短縮
の四つです。これらを順に解説していきます。

1.脛腓関節の可動域制限
脛骨と腓骨は二箇所で連結があります。上脛腓関節と下脛腓関節です。
この二つの関節では腓骨が大きく動きます。具体的な腓骨の動きは足首を背屈した際に外旋と挙上、底屈した際に内旋と下制でした。なので腓骨の挙上と外旋の動きが出ていない場合、足関節の背屈制限が生じます。

2.距骨の後方滑走障害
背屈時には距骨は後方に滑りつつ上方に回旋します。上記の腓骨の動きは距骨が後方滑走するためのスペースを確保するためのものでもありますが、せっかく腓骨が動いてスペースを作っても距骨が後ろにしっかり滑り込まないと背屈できません。捻挫などの後遺症で距骨が前方変位したまま後ろに滑り込めなくなっている状態の時に背屈制限が見られます。

3.底屈筋の短縮
底屈させる筋肉はいくつかありますが、まず代表的なのは腓腹筋とヒラメ筋です。この二つの筋肉は足関節の底屈のほとのどの役割を担うので、これらが短縮していると背屈しにくくなってしまいます。また長母趾屈筋の短縮も腱の走行が距骨の後方滑走を妨げてしまうので背屈制限を引き起こします。

4.屈筋支帯の短縮
屈筋支帯というのは内果と踵骨を繋ぐ膜状の組織です。この下を長趾屈筋、長母趾屈筋、後脛骨筋、神経や動脈が通過しています(ここを足根管と呼びます)。この膜の部分が短縮すると足首を背屈した時に緊張が高まり、可動域制限を生じます。

上記1.2に関しては骨を動かすモビリゼーションのテクニックなどを用いて、3.4に関しては筋筋膜のリリースや距骨下関節調整のテクニックなどで処置をしていくのが一般的です。参考にしてください。

呼吸について④

【深い呼吸の練習法】

最後にしっかりと呼吸をする練習をしてみましょう。

胸式呼吸も腹式呼吸も同時に行います。深呼吸してもらいますが、まずは腹式を意識してみます。

おへその下に手を当てて、息を吸った時にそこがしっかりと膨らむように深呼吸してみてください。

では続いて胸式です。実は腹式よりも胸式の方が難しいかもしれません。胸いっぱいに息をいれるつもりで深呼吸してみてください。こうしたらもちろんある程度は息が入りますが、大概の人はもっと入ります。その為にはまず肺の位置を知る必要があります。

肺は肋骨で囲まれたところの中ですが、かなり大きくて肋骨の先はすぐに肺だとイメージして下さい。

なのでしっかり息を吸うと胸の前も、脇腹も背中も膨らみます。鎖骨のあたりも肺なのでここも膨らみます。胸の前や脇腹や鎖骨周辺に手を当てて、触っているところに空気を入れるつもりで深呼吸してみてください。

何度かしているうちに息を吸った時に触っている場所が膨らむようになります。

正しい肺の位置を知りそこに意識を向けるだけでも息が深く出来るようになりますので、時折試してみてください。

呼吸について③

【呼吸が浅くなるとどうなるか?】

現代人は呼吸が浅くなりがちです。

精神的、身体的なストレスが原因だと思います。浅い呼吸が続くと体の不調の原因にもなります。呼吸が浅くなると生命活動の維持に不可欠な酸素が欠乏してしまうので、漠然とした不安感が湧いてきます。

体の中でも実際に酸素が不足して、内臓や筋肉の働きが悪くなります。特に筋肉への酸素の供給は内臓よりも後回しにされる傾向にあるので、硬くなって冷えてしまいます。こうなると体で十分に熱が作れなくなり、免疫力も低下します。体に酸素が不足すると怪我や病気になりやすい状態になってしまいます。

逆に酸素がしっかりと体じゅうに行き渡ると安心感も生まれ、内臓や筋肉もしっかりと働いてくれます。

漠然とした不具合を抱えていらっしゃる方はひょっとしたら酸素が不足しているのかもしれません。

ぜひ呼吸に意識を向けてみてください。

呼吸について②

【胸式呼吸と腹式呼吸】

呼吸にはふた通りの方法があります。

胸式呼吸と腹式呼吸です。

 

この二つの違いは何かというと

胸式呼吸とは肋骨の動きを主体とする呼吸法で肋骨についている筋肉が働きます。一方、腹式呼吸とは横隔膜の動きを主体とする呼吸法です。

 

よく腹式呼吸の方が良いという認識をされがちですが、実際にはどちらもできないといけません。

別に胸式が悪いわけではないです。ただ腹式呼吸は忘れられがちになりますし、こちらの方が深く呼吸ができるので特別に意識した方が良いということで耳にする機会が多いのではないかな、と思います。

呼吸に意識を向けるには深呼吸をするのが早いですね。

実は呼吸は人間の動作でも特殊なもので、意識的にも無意識にも行うことができます。普段は呼吸のことを考えていないと思いますが、そうした状況でも自律神経が働いて勝手に呼吸をしてくれています。

自律神経と呼吸は密接に関わっていますので呼吸をコントロールすると自律神経にも少なからず影響を与えることができます。

なので自律神経の不具合を呼吸によって調整することもある程度可能です。

呼吸について①

【呼吸の仕組み】

今回は呼吸のお話をしたいと思います。

呼吸が生命活動の維持に不可欠なのはご承知の通りですが、皆さんどの程度意識できていますでしょうか?
普段は無意識に呼吸しているので、そんなに気にしていないのではないかな、と思いますが。

呼吸に意識を向けるのは気持ちを落ち着かせるために深呼吸したりする時くらいでしょうかね?
もしくはヨガとかストレッチとかしてるときとかでしょうか。

まずは人がどうやって呼吸しているのか?という基本的なところから確認していきましょう。

呼吸とは空気を吸って吐くことだと思っといてください。厳密には色々ありますがここではその理解で結構です。

息を吸うとどこに空気が入るか分かりますよね?肺ですね。息を吸うと肺に空気が入ります。そしてその中から酸素を体内に取り込んで、体内にある二酸化炭素を体の外に吐き出します。これが呼吸ですね。この時に肺はどうやって動くか?ということですが、ご存知でしょうか?

実は肺はただの袋でそれ自身では動くことはできません。

肺の周りの筋肉が動くことで、それに連動して肺も動いています。

肺は筋肉ではないのでそれ自身では動くことはできません。まずこの点を確認してください。

なのでしっかりと呼吸をするには肺の周りにある筋肉を動かさないといけません。

では具体的にどこの筋肉が動いているのでしょうか?次回はこの点を見ていきましょう。