喘息と体のゆがみの関係 ①

今回は喘息と体のゆがみの関係に関して簡単にお話ししたいと思います。

喘息で悩まれている方は多いですが、病院での治療法は薬を服用するしかないのが現状です。

しかしながら実は体のゆがみを整える事でかなりの割合で症状が軽減します。

体を整えるとどのように影響するかという事を紹介していきます。

喘息とは簡単に言うと咳の発作が出たり、呼吸がしづらくなったりする症状のことです。

細かく分けると色々な種類がありますが、今はこの理解で結構です。
    
喘息の症状の一つとして、息苦しさがあります。

特に発作が起きているときは息を吐くのに苦労するという訴えをよく聞きます。

この場合一つの原因として気道にかかるストレスがあげられます。

体のゆがみによって気道に圧迫などの物理的なストレスがかかり、呼吸をし辛い状態が慢性的に続いている可能性があります。

体が捻れると空気の出し入れもスムーズにできなくなってしまいます。

また、体がゆがんだ状態だと、姿勢を維持するために必要な背骨周りの筋肉がずっと働き続けなければいけなくなり、疲労して固くなってしまいます。

姿勢を維持するための筋肉だけでなく、呼吸をするために必要な胸周りの筋肉も頑張って働くので、肋骨周りの筋肉も同様に固まってしまいます。

こうなるとしっかりと呼吸をするために必要な肋骨の動きが制限されてしまいます。

少し詳しく言いますと、肋骨まわりは息を吸った時に胸が膨らんで、吐いた時に縮むのですが、固まってしまった胸周りの筋肉が動きを邪魔してしまうことで、しっかりと肋骨が動けなくなってしまう訳です。

要するに体がゆがむことによって、気道にストレスがかかるのと、息をする時の肋骨の動きが悪くなってしまうこと。

この二つの要因で呼吸がしづらくなってしまいます。

顎のゆがみについて

ご存知のとおり”あご”は口を動かす為に必要な部位です。話をしたり物を噛んだりする時には必ず動きますよね。

パッと見て動きが目に付くのは下あごの部分です。

ここには下顎骨(かがくこつ)という骨があり、この骨は耳の前辺りから頭蓋骨にぶら下がっています。

このぶら下がってる場所にあごを動かす関節があって、この部分を顎関節(がくかんせつ)と呼びます。耳に穴の真ん前ですね。

ここに指をあてながら口を開けたり閉じたりしたら関節の動きがわかると思います。

皆さんも顎関節症(がくかんせつしょう)という疾患名を聞いた事があるかもしれませんが、この部分が痛んだり音がするようになったりする症状の事をそう呼んでいます。

この顎関節ですが、頭蓋骨からぶら下がってるだけの不安定な構造になっているので、周囲の筋肉が硬くなったりすると、すぐにそちら側に引っ張られてしまいます。

あごの近くにある筋肉といえば咀嚼筋(そしゃくきん)と呼ばれる物を噛む筋肉です。具体的には咬筋(こうきん)というエラの部位にある筋肉や側頭筋(そくとうきん)という、こめかみの部分にある筋肉が咀嚼筋です。

これらは左右同じようについてますが、よく使う方が強く硬くなる傾向にあります。例えば虫歯などの理由で片側でばかり物を噛んでいると、使っている側の筋肉が段々硬くなってきて左右差が生じるようになります。

このような状態になると下顎が硬くなった筋肉の方に引っ張られて左右いずれかにゆがんでしまいます。パッと見て上唇と下唇があっていない人、笑うと片側だけ口角が顕著に上に上がる人、片側のエラが張って見える人などは下顎がゆがんでいる可能性があります。

下顎が横にズレてしまうと、頭が傾いてしまうので、頭部の重みが左右均等にかからなくなってしまい、結果的に全身のゆがみにも繋がってしまいます。

下顎のズレは他にも顔に左右差を生じたり、体液の流れを妨げが顔のむくみを引き起こしたり、顎関節症の原因にもなります。

顎は些細なゆがみでも至る所に影響を及ぼす可能性がある部位ですので、ゆがみに気がついたら修正しておいた方が良いと思います。

具体的には前述の咬筋、側頭筋、そして顎の下から喉の方に位置する舌骨上筋群、舌骨下筋群といった筋肉を緩めていきます。

オンライン解剖学の講義で使用している”ボディーナビゲーション”にもこれらの筋肉が載っていますので、場所を確認してみてください。

詳しいアプローチ方法などはまた実技などでお伝えしていければと考えています。

以上、参考にしてみてください。

片頭痛と緊張性頭痛の違いは?

⑴片頭痛とは

 「片頭痛です」と仰る患者さんがたくさんいらっしゃいます。しかしながら実際に診てみると片頭痛ではない、というパターンがよくあります。

 頭が痛いと「片頭痛かな?」と思う方が多いですが、必ずしもそうではありません。

 片頭痛という言葉は有名なんですが、何をもって片頭痛と言うのか正確に理解されていない印象があります。

 特に頭の片側が痛い場合に片頭痛だと思われがちなんですが、そういう訳ではありません。

 まず片頭痛とはどういう症状なのか?というところから確認していきましょう。

 片頭痛の典型的な症状は、ズキンズキンと脈打つ痛みが数時間から数日間続くということです。

 それも毎日ではなく、週に数回、もしくは月に数回といった頻度で起こります。痛みがない時は全く何ともありません。

 で、痛みのでる箇所は様々で、片側が痛む場合もあるし、両側が痛む場合もあります。

 それと頭痛が出てる期間は基本的に動くと痛みが増強することも特徴です。

 歩いたり、何気ない日常動作をすることによっても痛みがひどくなることが多いようです。

 また、入浴したら痛みがきつくなります。

 その他にも人によっては吐き気、嘔吐、光や音に過敏になるなど症状の出方はそれぞれです。

 これらが片頭痛の症状です。これらの発症するメカニズムは分かっていない要素も多いようですが、はっきりしているのは頭の血流が良くなると症状がきつくなるということです。

 なので運動したり、お風呂に入ったりといった血流が良くなるようなことをすると頭痛がきつくなるのが片頭痛の大きな特徴です。

⑵緊張性頭痛とは

 一方で良くある頭痛のもう一つ、緊張性頭痛と言われるタイプの頭痛はまた違った症状の出方をします。

 もちろん頭が痛いということは同じなのですが、その原因が全く違います。

 緊張性頭痛の場合は毎日のように頭の重さや圧迫感が続きます。同時に片や首が凝るのが大きな特徴です。

 凝りがきつくなると頭痛もきつくなります。片頭痛とは逆に運動したり入浴したりで血流が良くなると頭痛も改善します。これが緊張性頭痛の特徴です。

 血流が良くなると悪化するのが片頭痛で、血流が良くなると改善するのが緊張性頭痛です。

この二つは真逆とも言えるものですので、処置する際もこの点を考慮しないといけません。

 実際にはこれら二つの混合型もあって明確に区別するのはややこしい場合もあるのですが、まずはこの基本的な発症メカニズムを理解してください。 

⑶緊張性頭痛への処置方法

 緊張性頭痛に関しては、血流を良くすることで症状が改善するので、そのためのアプローチを行います。

 血流が悪くなっているのは、筋肉が固まってしまっているからです。

 体を動かしたり、温めたりして凝り固まった筋肉をほぐすのが有効です。

 施術する際も筋肉を柔らかくするアプローチをします。

 マッサージなどはそうした効果が期待できるので、緊張性頭痛の場合は積極的に取り組めば良いと思います。

⑷片頭痛への処置方法

 一方の片頭痛ですが、こちらは血流が良くなると症状が悪化するのでこの点に気をつけて処置をします。

 手軽にできて効果が高いのは痛みのある箇所を冷やすことです。冷やすと血管が収縮して血流が抑えられるので、痛みを抑制する効果があります。

 施術する際には色々注意が必要です。基本的にマッサージなどは筋肉を柔らかくして血流を良くしてしまうので、片頭痛の場合は気をつけないといけません。

 施術の際に気をつけるポイントは二つあります。

 まずは頭に集中して血を流さないようにすることです。

 首や肩を緩めると頭にいく血流が良くなります。

 そうなると片頭痛の場合は頭痛が悪化してしまうので、体の他の部位にしっかりと血を流すようにする必要があります。

 具体的には手先や足先なども含めて、血が通いにくいところをしっかりと緩めて頭にだけ血流が集中しないようにすることです。

 頭に集中して血が流れるていることが片頭痛を引き起こす一つの要因として考えられるので、そうならないように全身の血流を促すことを意識してアプローチすることが大事です。

 頭や首回りでなく、手足へのアプローチで施術を終わらせるように施術の流れにも気を配れば良いと思います。

 もう一つは筋肉を柔らかくするアプローチではなく、痛みを抑制できる箇所に刺激を入れるためにピンポイントの持続圧を加えることです。

 これはいわゆるツボ刺激のようなものです。

 詳しいメカニズムの説明は省きますが、片頭痛の痛みを感知する脳の一部と首の上の一部分が密接につながっていて、片頭痛が出るとこの部分に緊張が現れ硬くなります。

 逆にこの部位の緊張を緩めると、片頭痛を緩和する効果があります。

 自分でもできるので試してみてください。

 具体的には後頭部から指二本分くらい下に位置する首の骨の両脇にある筋肉の一部分です。

 実際に場所を探してみましょう。

 後頭部と首のつなぎ目に指を二本寝かせて両方の指先の間は1cmくらい離した状態で当ててみてください。上の指が後頭部の骨に少し触れるくらいです。

 この時、下の指が触れてるあたりが硬くなっています。ここに指圧のように持続的な圧を加えて緩めると、脳に刺激が入り片頭痛の痛みを和らげることができます。

 これら二つのポイントを意識しながらアプローチしてみてください。

 ただし頭痛の中には最初は激しく痛まなくても命に関わるものもあります。

 改善しない、もしくは徐々に悪化してくる場合は一度医療機関を受診するようにしてください。

指の関節の変形について

指の第一関節が変形してくるへバーデン結節という疾患があります。

原因はまだよくわからないことも多いようですが、おそらく使いすぎや加齢、ホルモンの影響など色々な要素が重なって発症するのではないかと考えられています。

症状としては第一関節が腫れたり、コブのようなものが出来たり、形が変わってしまったり、痛んだりと色々です。

発症したからといって全ての症状が出るわけではありません。

このへバーデン結節は珍しい疾患ではなく非常によくみられ、女性に多いのも特徴です。

ちなみに第二関節に起きる変形もあり、こちらは”ブシャール結節”と呼ばれますが、へバーデン結節の方が一般的な知名度が高いようです。

この両者は基本的には同じようなメカニズムで発症すると考えて良いと思います。

ではこのような症状になってしまったらどうすれば良いのでしょうか?

処置方法を考えるために、まずはどのようなメカニズムで発症するのか?をみていきましょう。

関節の変形のメカニズム

骨と骨のつなぎ目を関節と呼びます。

この関節の中で向き合う骨同士は、軟骨という組織を介して向き合っています。


年齢を重ねると、この軟骨が減少してくることがあります。

それによって関節の噛み合わせが変わり、外見上も形が変わってしまうこともあります。

へバーデン結節ではこの様な状態になっていると考えられます。

指の使い過ぎによって関節の隙間が狭くなり、軟骨に負担がかかりすぎるため、加齢とともに軟骨がすり減り、関節の変形が進むと考えられます。

筋肉や関節周囲の組織が硬くなることによって、本来スペースがあるはずの骨と骨の距離が近くなってしまうことによって軟骨にストレスがかかり、少しずつ変形してくるのではないかと考えられます。

ホルモンの影響

関節を変形させる要因として他にホルモンの影響も考えられます。

へバーデン結節の発症に関与すると考えられるのはエストロゲンというホルモンです。

これは卵胞ホルモンとも呼ばれ、いわゆる女性ホルモンの一種です。

へバーデン結節は、このエストロゲンの分泌が減少する妊娠中、産後、更年期に発症しやすくなります。

それはエストロゲンには組織の腫れを抑える作用がある為、分泌量が減るタイミングで体の各組織に腫れが生じやすくなるからです。

処置方法

では具体的な処置方法を考えていきましょう。

手軽に出来る処置方法は三つあります。

まず一つ目は氷で冷やす事です。

冷やす事で腫れの原因にもなる熱を取り除くことができます。

また鎮痛効果も期待できます。

この際に出来れば湿布や保冷剤よりも氷を使用してください。

氷水に指をつけるのが最も効果的です。

少なくとも10分程度はしてみてください。

最初は冷たくて痛みますが、徐々に慣れてきます。

二つ目はマッサージやストレッチです。

指を動かす筋肉を柔らかくする事で関節の隙間を広げる事ができます。

ヘバーデン結節の場合、指の動きに関わる筋肉を緩める必要があります。

具体的には前腕部や手の平などへのアプローチになります。

三つ目はテーピングです。

テーピングを痛む関節の上に1周巻きます。

そうする事で圧迫して腫れを抑えると同時に、関節の隙間を広げる効果も期待できます。

この際に伸縮性のあるタイプのものを使用すると、さほど違和感無く過ごせると思います。

ヘバーデン結節でお悩みの方は是非これらの処置を試してみてください。

膝の成長痛の処置方法

成長痛の場合は基本的に筋肉が成長して骨の長さに追いついてくると痛みは和らいできます。

それまでは基本的には安静にするのが一番良いです。

また、少しコツが要りますが、太ももの前の筋肉をストレッチしたり、膝下の痛む箇所をアイシングするのも症状を和らげる効果があります。

どうしてもスポーツを継続しなければいけない場合はテーピングや専用のサポーターなどで対処することもあります。

太ももの前の筋肉はお皿を超えて膝の下の出っ張りについています。

この箇所が上に引っ張られて痛みを生じているので、この牽引力を弱めることで対処します。

具体的には二つ方法があります。

まず一つ目はテーピングでお皿を下に下げるという方法です。

お皿が上に上がらないようにテーピングで動きを制限すると、痛みの出る箇所にかかる牽引力が和らぎます。

これによって症状を緩和させるのが最も手軽にできる方法です。

もう一つは”オスグッドバンド”と呼ばれるサポーターを利用する方法です。

これはお皿の下に圧迫がかかるように出来ている特殊なサポーターで、痛みのでる箇所の上を圧迫し、牽引力のかかる場所をずらすことで痛みを和らげる方法です。

しかしながらあまり無理をしすぎると骨の付着部が引っ張られ続けて変形が残ってしまったり、さらに酷い場合は剥離骨折を起こすこともあり注意が必要ですので、専門家のアドバイスのもと対処していくことをおすすめします。

成長痛について

①骨の伸びるメカニズム


成長期の子供が足の痛みを訴えることがあります。

これは骨が長くなることによって生じていることが多く、”成長痛”と呼ばれます。今回はこの”成長痛”の発症するメカニズムを紹介します。


子供の骨の端の方には”成長線”と呼ばれる箇所があります。

この部分は軟骨で出来ているのですが、成長していくにつれてこの軟骨が骨に変わっていくことで骨が長くなります。

実際のところ個人差が大きいですが、一般的に男の子で18歳、女の子で15歳くらいまで新しい骨ができると言われています。

ちなみに成長期にレントゲンを撮るとこの部分は写らないので、骨の途中に隙間があるように見えます。

なのでこの隙間がある間はまだ背が伸び続けていると考えられます。逆にこの隙間がなくなると骨の成長も終了したと言えます。

②成長痛の起こる仕組み


この骨の成長があまりにも急激に進んだ場合、そばにある筋肉の成長が骨の伸びる速度に追いついていけなくなる事があります。

こうなると筋肉は長くなった骨によって無理矢理引き延ばされることになってしまいます。

その結果、筋肉が骨に付着している箇所が引っ張られてしまいます。ここに痛みが起こるのが成長痛です。

③よくある成長痛

もっともよくあるのが膝のお皿の下の出っ張りに痛みを生じるケースです。

これは”オスグッド病”という名前で知られています。

太ももの前にある大腿四頭筋という大きな筋肉が付着しているのがお皿の下の出っ張りです。

太ももの骨が急に伸びた場合、成長速度についていけない大腿四頭筋が引き延ばされてしまうので、筋肉が骨についているところが引っ張られて痛みを生じてしまいます。

その次に多いのが踵の後ろ側の痛みです。

ここにはアキレス腱を介してふくらはぎの筋肉がついています。

ふくらはぎの骨が急激に成長した場合、筋肉が引っ張られてしまい、付着している踵の後ろ側に痛みを生じる事があります。

④成長痛の処置方法

このようにして痛みが出てくる訳ですが、筋肉が成長して骨の長さに追いついてくると痛みは和らいできます。

それまでは基本的には安静にするのが一番良いです。

痛む箇所をアイシングするのも症状を和らげる効果があります。

どうしてもスポーツを継続しなければいけない場合はテーピングや専用のサポーターなどで対処することもあります。詳しくは御相談下さい。

腱鞘炎とは?


⑴腱と腱鞘

 腱鞘炎という言葉は耳にされたことがあると思います。

 手首や指の付け根などによく起こる、炎症性の疾患です。

 腱鞘炎になった時、具体的にどのようなことが起きているかみていきましょう。

 まず腱鞘炎とは、その名のとおり、腱鞘(けんしょう)という組織に炎症が起きた状態のことです。 
 
 腱と腱鞘が紛らわしく混同されがちなのでまずこの点を整理していきます。

1.腱とは

 ”腱”というのは筋肉が骨につく前の硬くなった箇所のことです。

 筋肉は縮んだり緩んだりできる”筋腹(きんぷく)”と、その両端にある硬い紐状の”腱”によって構成されています。

 腱自体は伸び縮みは出来ない硬い組織になっていて、筋腹の力を骨に伝える役割を担っています。

2.腱鞘とは?

 一方で腱鞘とは、腱の一部分を覆う鞘(さや)状の組織のことです。

 手首や指など、たくさんの腱が集まる部分に多くみられ、腱を包み込む構造をしています。

 これは近くの腱が擦れて傷むことを防ぐ役割をしています。

⑵腱鞘炎の原因

 この腱鞘に炎症が起きた状態が腱鞘炎で、腱と腱鞘の間に摩擦が起きたり、共通の腱鞘を通る腱同士の間で摩擦が起きたりすることで発症します。

 摩擦で生じるので熱っぽくなったり、動かした際に強い痛みを生じたりします。

 よく手を使う人に発症しやすいですが、手を使う人すべてに発症する訳ではありません。

 この違いは手の使い方にあります。手に負担のかかる状態で使い過ぎた時に発症します。

ホルモンの作用が原因で発症することもありますが、使い方が悪いケースが大半だと思います。

 具体的には前腕部と親指が一直線になっている状態で、手を使っていると腱鞘炎になる確率が高くなります。

 この場合、特に手首の親指側あたりに痛みが出やすくなります。

 一方で、前腕部と中指が一直線に並んだ状態で手を使っている場合は、腱鞘への負担も少なく、腱鞘炎になりにくいと言えます。

 ですので、腱鞘炎に悩まされている方は、まず腕と指の位置関係に気をつけてみてください。

 治療するセラピストの方は、手の平が小指側に傾いた状態を調整すると効果が期待できると思います。

腰痛の意外な原因


腰痛に悩まされている方は本当に多いですね。

ヘルニアや脊柱管狭窄症などをはじめとして、腰が痛くなる原因は様々ですが、実際に原因が特定できる腰痛は全体の15%程度にすぎないと言われています。

要するに腰痛の多くは実は原因不明なのです。

この原因不明の腰痛を研究していくと、痛みを引き起こす原因としてもっとも多いのが『恐怖心』だということが最近わかってきました。

腰痛になっても基本的にはしばらくしたら腰周りの筋肉や関節は良くなります。

筋肉や関節の損傷であれば長くとも3ヶ月もあれば普通は回復します。

本来であればそれとともに痛みもなくなるはずなのですが、「動いたらまた痛くなるんじゃないか?」という恐怖心が頑固に残ってしまうと、実際には腰の周りには異常がないにも関わらず、痛みだけが残ってしまう事実が確認されています。

痛みへの恐怖心が長期間続くと、これがストレスになり、痛みをコントロールする脳の一部分を衰えさせることがわかっています。

こうなると痛みを感知する神経の興奮を抑えることができなくなり、実際には問題がないにも関わらず痛みを引き起こしてしまいます。

”腰が傷んでいる”と脳が勘違いしてしまう訳です。

このケースの腰痛は”心配しすぎ”が原因ですので、”自分が思っているより動けること”を実際に自分自身で確認することが一番の治療法です。

実際に動いてみて、動ける事実を体感してみると恐怖心が和らぎ徐々に動ける範囲も広がってきます。

そのためには安静は禁物です(以前は腰痛はまず安静にするべきだと考えられていましたが、現在では長期間の安静は症状を悪化させるので二日間以上の安静は禁止するべきだと考えられています)。

まず体をできる範囲で動かす様にします。


ある程度動ける様になってきたら腰に手を当てて3秒間ほど反らしてみてください(写真参照)
(※この動きは”これだけ体操”という名前で広く紹介されていますので、詳しく知りたい方は検索してみてください)


具体的には”腰を反らせる”というより”骨盤を前に送り出す”イメージの方が良いかもしれません。

腰痛が怖いと腰をかばって前かがみで動く様になってしまいます。

腰を反る動きが怖いから無意識にそうした姿勢をとってしまう訳です。

でも実際には腰を反らしても大丈夫だということを体に確認させると自信が戻ってきて、少しずつ反らせる範囲が広がってきます(※腰を反らした時に脚に痺れがでる場合、腰に鋭い痛みが走る場合、反らした腰を元に戻しても10秒以上痛みが続く場合は別に原因がある可能性が高いのでむやみに腰を反らしてはいけません。その際はしっかりと医療機関で診察を受けてください)。

こうして”実際に動ける”という自信を取り戻すにつれて、腰痛も軽減してきます。

もちろん医療機関で処置を受けるべきケースの腰痛もありますが、こうした”恐怖心による腰痛”というパターンもたくさんあります。

”病院に行くほどでもないけど腰が慢性的に気になる”という方も腰を反らしてみる動きを是非試してみてください。


椎間板ヘルニアについて


今回は”椎間板ヘルニア“について簡単に説明していきます。参考にして下さい。

腰や首が痛くてヘルニアだと言われた経験のある方、もしくは身近でそういった話を耳にされたことがある方は少なくないと思います。

僕が患者さんと話している印象だと”ヘルニア”と言われるとかなり重症で治すには手術しないといけないと思われてる節がありますが、必ずしもそうではありません。

ヘルニアの病態や症状を順に確認していきましょう。

ヘルニアとは?

”ヘルニア”という言葉自体は”飛び出す”という意味です。なので実際には腰や首だけでなくて鼠径部におきたり(鼠径ヘルニア=脱腸)、胃の入り口で起きたりするヘルニアもあります。

ヘルニアの中でも首や腰のヘルニアは正確には”椎間板ヘルニア”と呼ばれ、椎間板の中身が飛び出してしまった状態を意味します。

椎間板の構造


“椎間板”は平べったい”饅頭”のような構造をしています。”皮”の部分が分厚く、中の”あんこ”は少ししか入っていない状態をイメージしてください。

この”椎間板”に負荷がかかり続けると、”あんこ”の部分が押し出されそうになります。特に背骨の前側が上から圧迫されると、中の”あんこ”が後ろに押し出されるように力がかかるので、こうした状態が続くと、やがて”皮”を突き破って”あんこ”が外に飛び出してしまいます。これが”椎間板ヘルニア”の病態です。

特に前かがみの”ねこ背”の姿勢をとり続けると、背骨の前の方にストレスがかかるため”椎間板ヘルニア”の発症リスクが高まります。

もう少し詳しい話はこちらをご覧ください。

ヘルニアの症状

こうして飛び出してきた”あんこ”が神経に触れるのがヘルニアの厄介なところです。

“あんこ”が飛び出す先は神経の通り道になっています。

なので首にヘルニアを発症した場合はもちろん首も痛いのですが、飛び出してきた”あんこ”に圧迫された神経のつながる先である腕や手、指に痛みやしびれが出たり、力が入らなくなったりといった神経の働きに異常が見られるのがヘルニアの特徴です。

腰のヘルニアの場合は腰痛に加えて脚に同様の症状がみられます。

ヘルニアの経過


こうした状態ですので、飛び出してしまった”あんこ”をどうにかしないといけません。

そこで手術をしてこれを取り除くというのがよくある治療ですが、実はそうしなくてもほとんどの場合飛び出して来た”あんこ”は自然になくなります。

というのも白血球が食べてくれるからです。

飛び出した場所や程度によりますが、基本的には白血球が食べてくれるので時間の経過と共にヘルニアは消失します。

その間に耐え難い痛みや日常生活への不具合が起こる場合は手術を選択するのもありだと思います。

体のバランスを整えることで、自然に治癒する速度も速くなりますので、筋肉や骨格にアプローチを施す手技療法も効果的です。

ただ、”あんこ”が飛び出してしまった”饅頭”は元に戻らないので、”椎間板”の高さが低くなったり、衝撃を吸収する機能が弱まったりすることで疲れやすくはなってしまいます。

具体的な症状としては、肩こりや腰痛が発症しやすくなるので、先々うまく付き合って今ないといけません。

適切に体のバランスを整える施術を受けたり、姿勢の維持に必要な筋力を強化する事で対処していけますので、詳しくはご相談ください。