プロテインを飲むと筋肉がつくのか?

『プロテインを飲むと筋肉がつくのか?』

とよく訊かれるんですが、結論から言うとプロテインを飲んだだけで筋肉はつきません。

では筋肉をつけるためになんでプロテインを摂取するのか?と言う話になりますが、それを理解するにはまず筋トレのメカニズムを知る必要があります。

例えば腕立て伏せとかバーベルを持ちあげたりとか、なんでも良いですが筋トレをすると段々と力が入らなくなってきます。

これは筋肉を作る筋線維という組織が壊れることによって力が入らなくなってきます。

筋肉は筋線維という細い紐状の組織が束になってできているのですが、筋トレはこの筋線維を部分的に壊すことを目的として行っています。

それは筋線維は壊れると、修復するときに壊れる前より少し強くなって修復するという性質があるからです。

これを超回復と呼んでいるのですが、筋トレはこの筋肉の性質を利用したもので、筋肉に負荷をかけて筋線維を意図的に壊し、それを修復させて以前より少し強くすることで筋力の強化を可能にしているわけです。

そしてこの壊れた筋線維が修復される過程で必要になるのがタンパク質です。筋肉はタンパク質からできているので、その材料となるタンパク質をしっかりと摂取しないと壊れた筋肉が十分に再生されないわけです。そうなるとせっかく頑張って筋トレをしても十分な効果が得られないわけですね。

そこでプロテインを利用するわけです。

プロテインと言うと粉状の物質をイメージする方が多いかもしれませんが、そもそもプロテインという言葉を日本語にするとタンパク質という意味になります。

あの粉は筋肉をつける魔法の薬ではなく、ただのタンパク質の粉末です。タンパク質は食品の多く含まれていて肉や魚、卵、牛乳などが代表的なところでしょう。

ですので肉を食べてもプロテインを飲んでも結局はタンパク質を摂取していることに変わりはありません。と言うか栄養は基本的には食事からしっかり摂ったほうが良いので、別にプロテインを飲まなければいけないなんてことはありません。

ただ例えば食事制限などであまり食べれないといった場合や、かなりの負荷でトレーニングをするアスリートなどには効率よくタンパク質を摂取する手段としてプロテインを使うというのは良いと思います。

ですのでプロテインを飲むと筋肉がつくのではありません。

筋トレをして傷んだ筋肉を強く再生するためのタンパク質を摂取する手段としてプロテインが効果的だということです。

この点を理解しておくことが大切です。

ただ、繰り返しになりますが、原則として栄養素は食事から摂るのが基本です。栄養素が吸収される過程はまだまだ不明なことも多いですし、タンパク質単体よりは他の物質もあったほうが効率よく栄養素が吸収されます。サプリメントにしてもそうですが、プロテインはあくまで栄養補助食品として利用するようにしてください。

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Eye of foot

この記事を書いている時点では緊急事態宣言が出ていますので、ここのところ家の中で過ごす時間が増えている方が多いのではないかと思います。

家で過ごす時間が長くなると、どうしても運動不足になり体が硬くなったり、筋力が低下したりしがちです。

少し体を動かしたり、日常生活の中でうまく体を使いながら不具合が起きないように調整していきたいですね。

今回は日常で簡単にできる動きを紹介します。
動きといっても立つだけですが。笑

足の裏全体にしっかりと体重を乗せるように立ってみてください。

足の裏を意識してもらうと姿勢の改善につながり、体のいろいろなところにかかる負担を軽減でき、腰痛や肩こりの改善にも効果が期待できます。

ポイントは親指の付け根と小指の付け根、そして踵の三点に体重を均等に落とすようにイメージして立つことです。

体重が足の裏の前側に乗りすぎても後ろ側に乗りすぎてもバランスが悪くなって体を支えるために必要以上に筋肉が働く必要が出てきます。

涅槃仏(横になったお釈迦様の像)の足の裏には目が描かれていて、ここを”Eye of foot”と呼びます。

上座部仏教にはこの部分で大地の奥を見つめて立つようにという教えがあるそうですが、まさにそうしたイメージを持って立つと心身ともに安定した状態を得られます。

バンコクにあるワットポー寺院の涅槃仏の足の裏です。

      

足の裏を意識して立つだけでも体に変化を起こすことができますので、是非取り組んでみてください!

骨盤と足首をチェックしてからだのゆがみを見つけてみよう!at 神戸 開催しました

1/11は神戸で骨盤と足首をテーマにしたワークショップを開催しました。

骨盤の前後方向、横方向へのゆがみのパターンと仙腸関節と臀部皮下脂肪や鼠径靭帯など軟部組織へのアプローチによる調整方法、加えて腓骨と距骨へのアプローチによる足関節の調整方法を主なテーマとして取り上げました。

ご参加頂いたみなさま、ありがとうございました。

参加される方のバックグラウンドやニーズによってどこまでテーマを掘り下げれるかが全く変わってくるので、いつも悩みながら講義を進めているのが正直なところです。

結局当初予定していたことがあまりできなかったり、話がそれてしまって実技の内容が変わってしまったりよくしてしまうのですが、その場の流れを大事にして進めていくのが結局は一番身につくのかなという印象ですので、ライブ感も大切にしながらテーマのポイントはしっかりと抑えた講座を作っていけたらと考えていますのでご理解、ご協力頂ければ幸いです。

骨盤と足首はどのようなBodyworkにおいても、かなり大きな効果を出せるテーマだと思います。

リクエストがあれば全国各地で随時開催していきますのでお気軽にご相談下さい。


からだを柔らかくする方法


体を柔らかくするためには大きく分けて二通りのアプローチがあります。

筋肉など体の組織を伸ばして物理的に柔らかくする方法と、神経の特性を利用して柔軟性を高める方法の二つです。

これらの効果を順に見ていきましょう。

⑴物理的にからだを柔らかくする

まずは物理的なアプローチ方法です。

体の組織を伸ばすエクササイズとして代表的なものはストレッチです。

筋肉、筋膜などはコラーゲン繊維を多く含んでいますが、このコラーゲンは引っ張られることにより長さが伸びる性質があります。

ですのでストレッチをするとコラーゲンが伸ばされて体が柔らかくなる訳です。

これはシンプルな方法でイメージしやすいと思います。

⑵神経の働きを使ってからだを柔らかくする

次に神経の働きを使って体を柔らかくする方法です。
これには2種類の方法があります。

1.筋肉の中にあるセンサーをコントロールする

一つは筋肉の中にあるセンサーをコントロールする方法です。

筋肉の中には長さを感知するセンサーがあります。

これは筋肉が伸ばされすぎて切れないように、長さを調整するためのものです。

ストレッチなどをして筋肉を伸ばすと、このセンサーが反応して、筋肉に縮むように指令を送ります。筋肉を柔らかくしようと伸ばしているのに、実際には逆に筋肉は縮まろうとして硬くなってしまうのです。

なぜこうした事が起こるかと言うと、筋肉が引っ張られ続けるとやがては切れてしまうので、そうならないように筋肉自体を固くして伸ばされる力に抵抗して体を守っている訳です。

しかしながら弱い刺激を継続的に与え続けると、このセンサーが徐々に慣れてきて筋肉を硬めようとしなくなってきます。

「このぐらいの引っ張られ度合いなら体が壊れる心配はない」と判断する訳です。

こうなると伸ばしていても余裕あるように感じてきますので、もう少し負荷をかけて更に伸ばすようにします。

そうすることで徐々に柔軟性が高まってきます。

この時ゆっくりと呼吸をしながら時間をかけて(少なくとも30秒は)体を伸ばしていくのがポイントになります。

(※逆にセンサーに強い刺激が入るだけの短時間の強い負荷や、反動をつけてのストレッチは柔軟性の向上にはあまり意味がありません。しかしながらスポーツをする前に筋肉を刺激したり別の目的として用いられることがよくあります)

2.反対の働きをする筋肉に刺激を入れる

もう一つは反対の働きをする筋肉に刺激を入れる方法です。

膝を曲げる筋肉と伸ばす筋肉、肘を曲げる筋肉と伸ばす筋肉といった具合に、筋肉には拮抗筋(きっこうきん)と呼ばれる、反対の働きをする筋肉があります。

これらは“片側の筋肉に力を入れて硬くした時には反対の働きをする筋肉は柔らかくなる”という特性を持っています。

ですので膝を曲げる筋肉が硬くなると伸ばす筋肉柔らかくなり、逆に膝を伸ばす筋肉硬くなると曲げる筋肉は柔らかくなります。

この反応を柔らかくしたい箇所に利用する事が出来る訳です。

例えば太ももの裏側やふくらはぎを柔らかくしたい時には、太もも前やスネの前に力を入れれば良い訳です。

具体的には片脚を伸ばして座った状態から伸ばした脚の膝の裏側を床に押し付けるように太ももの前側に力を入れてみます。

同時につま先を自分に近づけるようにスネの前にも力をいれます。

この動きを3秒程度してから伸ばした脚に向けて身体を倒すと、力をいれる前よりも簡単に前屈することが出来ます。

力を入れる前と後でどのくらい動きが変わるか試してみてください。

こうしたメカニズムを理解しておくとからだを柔らかくする際の助けになります。

無理のないように取り組んでみてください。

効果的に筋肉をつける方法

筋力トレーニングは毎日した方がいいのか?

これはとてもよく訊かれる質問ですね。

毎日した方がいいのでしょうか?

結論を最初に述べますと、強度とやり方、目的にもよりますが、

普通に一般の方が”筋肉をつけたい”、”筋力を上げたい”という場合は

基本的には毎日しない方が良いです。

少し専門的にスポーツをされた経験がある方ならご存知かもしれませんが、筋肉は“超回復”という仕組みによって強くなるからです。

筋トレをしたらどうなる?

重たいものを持ったり自分の体重を利用して体に負荷をかける”筋力トレーニング(筋トレ)”をした後は一時的に筋力が弱くなります。

例えば、腕立て伏せを繰り返してすると、回数を重ねるに連れて段々と出来なくなってきてしまいます。

その主な理由は、実は”筋トレをすると筋肉が壊れるから”なのです。

筋トレをした直後は力が入らなくなりますが、それは筋肉が壊れているからです。

超回復とは?

筋トレのように重たい物を繰り返し持ち上げる動作自体は筋肉を壊してしまいます。

壊れたままだともちろんダメなのですが、人間の体には傷んだ箇所を修復するメカニズムが備わっていますので、壊れてしまった筋肉も速やかに修復されます。

損傷度合いと場所にもよりますが、一般的には48時間すると修復されると言われています。

そして筋肉には、

“傷める以前より少し強くなって修復する”

性質があります。


これを“超回復”と呼びます。

要するに

『負荷をかけて一時的に筋肉を壊すと、約48時間後に壊れた筋肉は以前より少し強くなって修復する』という訳です。

この仕組みをしっかり利用して行うのが効果的な筋トレのやり方です。

なので毎日するよりも、超回復のサイクルが終了する48時間後、つまり二日に一回した方が筋トレの効果は高くなります。

プロテインを摂る意味

筋トレとセットでプロテインを摂取する人も多いですね。

「プロテインを飲めば筋肉がつく」という誤解も多いようですが、飲んだだけでは筋肉はつきません。

“プロテイン”という言葉を日本語に訳すと”タンパク質”となります。

要するにあの粉は、基本的にはタンパク質が粉末状になったものです。

何ら特別なものではありません。

前述した”超回復”の過程で、壊れた筋肉を修復する時の材料となるのが”タンパク質”なのです。

なので筋トレをして筋肉が壊れた時に、それを修復する為にタンパク質がたくさん必要になる訳です。

なので、筋トレとプロテインがセットとして認識されている訳です。

ただし本来は食事からタンパク質を摂取するのが理想です。

それだけで十分に摂取出来ない場合の補助食品としてプロテインを利用するのが本来の用途ですので、本末転倒にならないように気をつけてください。

なので、効果的に筋肉をつけるには

1.二日に一回の筋トレをする
(※特に一般の方は疲労なども考慮すると、もう少し減らして週二回程度が良いと思います)

2.筋トレをしたらタンパク質をしっかりと補給する(別にプロテインでなくても良い)

この二つのポイントを理解する事が大切です。

意識してトレーニングに取り組んでみてください。

セラピストが知っておきたい筋肉をマッサージする時のコツ

マッサージは最も手軽にできるコンディショニングの一つです。

色々な種類のマッサージがありますが、最も一般的なものは筋肉にアプローチをする方法ですね。

今回は筋肉をマッサージする際に知っておきたいポイントを紹介していきたいと思います。

少し意識するだけで効果を高めることができますので是非知っておいて下さい。

マッサージの効果を最大限に引き出すためには筋肉の特徴を理解しておくのが近道ですので、筋肉の特徴とマッサージのポイントを順に確認していきましょう。

筋肉の役割は?


まず筋肉の役割をみてみましょう。

体を動かすことが筋肉の仕事なのはみなさんご存知かと思いますが、実は他にも様々な役割を担っています。

・体温を上げる

人間はある程度の体温を保てないと生命活動を維持できませんが、体の熱の約60%を生み出しているのは筋肉です。寒い時に震えるのは筋肉が熱を生み出すための動作です。

・静脈やリンパの流れを促す

筋肉が縮んだり緩んだりすることで静脈やリンパ管を圧迫し、内部の血液やリンパ液を押し流す働きをします。しっかり体を動かす事が浮腫みの解消にも繋がります。

・ホルモンを分泌する

筋肉を使うとマイオカインと呼ばれるホルモン群が分泌されます。これは血糖値を下げたり、脂肪を分解したり、炎症反応を鎮めたりと様々な良い影響を体にもたらします。

筋肉が疲労すると

使いすぎなどの原因で筋肉が疲労すると、硬くなってしまいます。

筋肉が硬くなると上記の働きをしっかりと行うことができなくなります。

硬くなると血流も悪くなるので、筋肉の中に蓄積した疲労物質がずっと残ってしまいます。

また、新鮮な酸素や栄養を運んでこれなくなってしまいます。

そのため益々硬い状態が続いてしまうという悪循環に陥ります。

通常の筋肉の状態であれば神経や血管の働きを妨げない
筋肉が疲労して硬くなってしまうと神経や血管を圧迫してしまい働きの邪魔をする様になる

筋肉へのマッサージの効果

筋肉に適切に刺激を入れることで、疲労物質を取り除き、血流を改善して筋肉の状態を整えるのがマッサージの主な効果です。

効果的にマッサージをするために次に筋肉の構造を確認していきましょう。

筋肉の構造

筋肉は関節をまたいで骨から骨についています。

筋肉の端は”腱”と呼ばれる硬いひもの様な組織になっています。

筋肉の真ん中は”筋腹”(きんぷく)と呼ばれこの部分の長さが変わることで、関節を動かすことができる仕組みになっています。

真ん中が筋腹で両端が腱です。

この様に筋肉は関節をまたいで異なる骨にそれぞれ”始まりと終わり”があります。

マッサージのポイント


こうした構造をしていますので、筋肉全体にしっかりとアプローチをするためには筋肉の始まりと終わりを意識してマッサージする必要があります。

終わりから始まり、もしくはその逆でも良いのですが、筋肉全体を捉えて刺激を入れるのがマッサージで高い効果を出すポイントの一つです。

筋肉の途中でマッサージを終わると十分な効果が得られません。

もう一つポイントは、筋肉と腱が入れ替わる辺りにしっかりと刺激を入れるということです。

実はこの部分には筋肉の長さを調整するセンサーがたくさんあります。

このセンサーに刺激を入れると筋肉を和らげる指令を出してくれるので、効果的に柔らかくすることができます。

一般的な資料では腱の部分は白く、筋肉の部分はピンク色や茶色で描かれていますので、ネットで検索したり、簡単な解剖学の本を見たりしながらこの部分を意識してマッサージをしてみて下さい。

同じ箇所を数秒間続けて軽く圧迫するのがやりやすいと思います。

もっと学びたい方は

一般の方向けのマッサージの講習会を開催していますのでお問い合わせ頂くか、Udemyからリリースされている下記の動画講座、あるいは電子書籍をご参照ください。

家庭で出来るマッサージ基礎講座

体を動かすと若返る?骨と筋肉が出すホルモンの効果

体を動かす事によって骨や筋肉からホルモンが分泌されているという事実が最近わかってきました。

今回はこの話を簡単に紹介していきたいと思います。

ホルモンとは?

まず『ホルモンとは何か?』を確認していきましょう。

ホルモンとは身体の中で作られる化学物質のことで、見た目は液体です。血液に乗って身体中を駆け巡り、臓器に指令を伝える役割を担っています。

例えば血糖値が高くなると体が異常を察知して、血糖値を下げる指令を出すホルモンを体中に送ります。

その指令を各臓器が受け取って血圧を下げるように働く事で実際に血糖値が下がります。

このように身体が正常に働くために必要な指令を体中に届けるのがホルモンの役割です。

ホルモンはどこから出る?

ホルモンを分泌する器官として有名なところだと甲状腺や脳下垂体、副腎皮質などですね。

ところが最近は体を動かすことで骨や筋肉からもホルモンが出ている事実がわかってきました。

しかも素晴らしい効果があるようです。

骨、筋肉から出るホルモンの働きは?

ではこれらのホルモンの具体的な効果を見ていきましょう。

まず筋肉から出るホルモンです。

これは色々な種類がありますが、まとめて”マイオカイン”と呼ばれます。

また骨からは”オステオポンチン”、”オステオカルシン”と呼ばれるホルモンが分泌されています。

これら筋肉と骨から分泌されるホルモンは俗に”若返りホルモン”とも呼ばれ下記の働きがあります。

・血糖値を下げる
・脂肪を分解する
・認知症を予防する
・記憶力が高まる
・免疫力を高める
・動脈硬化を予防する
・肝機能を高める
etc

この研究はまだ始まったばかりで、まだ不明な点も多いようですが現時点でも多くの効果が確認されています。

もちろん過度な運動は体を壊してしまいかねないのでいけませんが、適度に体を動かして骨や筋肉を刺激すると”若返りホルモン”が分泌されて素晴らしい効果を得ることもできます。

是非体を動かす機会を作ってみてください。